あなたの書籍を返品されない為の、最も基本的な考え方。

売り場で迷子になるような本は、戦う前に負けている。


先日、とある作家さんと出版社さんから

「主婦向けに生活の知恵的な雑学書籍をつくる予定なのですが、

マーケティングについてアドバイスが欲しい」


とのご依頼があり、いくつかのアイデアを献策させていただきました。


【主婦向けに「生活の知恵」的な書籍をつくるとき、重要な2つのポイントとは?】

まずお話をお伺いしたときに考えたのが

売り場によって、売り方がまったく変わってくるな」ということです。


ここで想定される売り場は

・「女性実用書」コーナー
・「雑学文庫・新書」コーナー

の2つです。

それぞれ一長一短があり、まずはそれぞれの特質を把握しなくてはなりません。


【売り場で迷子になる?】

「女性実用書」はまさに主婦が集まる売り場なので、客層にぴったりですが、

この「実用書」売り場は「料理」「美容・健康」「育児」といったように、

さらにジャンル毎に棚を分けてあります。


そこに「生活の知恵的な雑用書籍」が送品された場合どうなるのでしょう?

あらゆるジャンルについて、生活の知恵が載った本ですから、

どこでも置いてもらえるような気がしますが、

実際には「どこに置けばいいかわからず、返品されてしまう」可能性が非常に高いのです。


実は書店というのは「どこの棚の商品か」ということが非常に重要なのです。

売り場毎に売り上げ目標を設定している為、

「パッ」とすぐ売り場を想定できないものは、ほぼ返品確定コースです。


これを「売り場で迷子になる」と言うのですが、

本をつくる時に絶対避けたいことです。


【実用書を売るには出版社の営業力が必要不可欠】

仮に「料理雑学本」というように、売り場を明確化できた場合どうでしょう?

この場合、売り場で迷子にはなりません、ナイスアイデアです。


しかし、実用書を売る際に忘れてはいけないのが「出版社の営業力」です。

おわかりのように、例えば「上沼恵美子のおしゃべりクッキングhttp://www.amazon.co.jp/%E4%B8%8A%E6%B2%BC%E6%81%B5%E7%BE%8E%E5%AD%90%E3%81%AE%E3%81%8A%E3%81%97%E3%82%83%E3%81%B9%E3%82%8A%E3%82%AF%E3%83%83%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%B0-%E5%9F%BA%E6%9C%AC%E3%81%AE%E3%81%8A%E3%81%8B%E3%81%9A%E7%89%B9%E9%81%B8-%E4%BF%9D%E5%AD%98%E7%89%88-GAKKEN-MOOK/dp/4056046514/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=books&qid=1277372928&sr=8-1


「太一×ケンタロウ 男子ごはんの本」http://www.amazon.co.jp/%E5%A4%AA%E4%B8%80%C3%97%E3%82%B1%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%AD%E3%82%A6-%E7%94%B7%E5%AD%90%E3%81%94%E3%81%AF%E3%82%93%E3%81%AE%E6%9C%AC-%E3%82%B1%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%AD%E3%82%A6/dp/4048950487/ref=sr_1_2?ie=UTF8&s=books&qid=1277373034&sr=8-2

のようなTV関連の書籍であるとか、

明確な差別化要素のある書籍なら「指名買い」なのでOKですが、


ふつう実用書を買うときの顧客心理は

「ケーキの作り方の本欲しいな〜」とか「お弁当の作り方の本ないかしら?」

というような「目的買い」の為、正直言うと、どの本でもいいわけです。


差別化しづらいということは、店頭でいかに良い位置をキープし続けることができるか?

という営業力が重要になってくるのです。


その点を出版社さんに確認したところ

「正直、そこまでのマンパワーはかけられそうにない」との事だったので、

この売り場での勝負は避けた方が無難かなという結論になりました。


【文庫・新書はレーベルそのものの影響力が絶大】

雑学文庫ではいかがでしょうか?

雑学文庫のコーナーを作っている書店ならば別ですが、

たいがいの文庫はレーベル毎の管理をされるケースが多く、

その出版社が雑学文庫のシリーズを出していないと、

そもそも雑学好きのお客さんが見る棚には置いてもらえません。


ギャグみたいな話ですが、その出版社が歴史小説文庫のシリーズを出版していた場合、

歴史小説文庫の隣に、主婦の生活の知恵文庫を置かれてしまうこともありえます。


「雑学の棚」というものもあまり一般的ではないので、迷子コースです。


【秘策は、「ついで買い」】

実用書としての売り方も

雑学文庫としての売り方も難しい。


この状況だと、どうしようもないので、

私としては「ついで買い」という売り方を提案させていただきました。


つまり何かを買った、そのついでに、

「お、この本良さそう」

とレジに持っていってもらう売り方です。


「ついで買い」の為の施策とは?


この続きは次回

【財布のヒモが固い主婦に「ついつい買ってしまう」気にさせる4つの仕掛け。】

へ続きます。

ファンはお客さんだけとは限らない

「商品を販売してくれているのは誰かを意識し、
彼らにその商品のファンになってもらうこと」がベストセラーへの第一歩

「ファンをつくるにはどうすればいいのか?」

を考える時、実は「最も強力なファン」が見落とされがちなのです。

それは「販売者」です。

書籍であれば書店の棚担当さん。

CDであればCDショップのジャンル担当さん達です。


ファン=お客さん

という意識が強いため、意識の盲点となってしまいがちなのです。


確かに彼らはプロとして日頃商品に接しています。

そこに私情を挟む余地はありません(ある人もいますが 笑)

しかしオフでは純粋なファンである確率が、非常に高いのです。


必ずしも、自分の好きなジャンルと、仕事で担当している分野が一緒とは限りませんが、

プロであり、ユーザーでもある彼らをファンにできた時の効果は

非常に大きいものとなります。


なぜかというと、

彼らは一つの商品の生死を決めてしまうほどの

重要なポジションにいるからです。


各ショップの方針にもよりますが、プロとしての実力とプライドのある方は、

概ねそれに見合った権限が与えられています(陳列の決定や、発注権限です)。


彼らをファンにする=「この商品を売ってやろう!という気になってもらえる」と、

商品展開の工夫も、粘りも段違いです。


何を隠そう、私が今まで「仕掛けた」書籍のシリーズは、

いずれも「書店員さん達にファンになってもらえた」ことが成功の要因です。


これは普通の「営業」ではできません。

営業だと「売ってください、並べてください」のお願いになってしまうからです。


プロをファンにするからこそ、「売ってやろう!」という気になるのです。

ファンは何も、お客様の中から見つけなければならない、というきまりはありません。

数人のプロのファンを作れれば、その書籍が10万部を突破することも可能です。

書籍に限らず、BtoBtoCのビジネスすべてに通じる、

導入期に最も効果のある戦略の一つではないでしょうか。

AKB選抜総選挙「逆点劇」のマーケティング効果!

メジャーの宿命「ファン離れ」を防ぐヒケツは、推しと総選挙!?


今まで如何にして「ファンを増やすか?」について書いてきました。

ここで忘れてはいけないのが、

ファンの数が増えるにしたがって、離れていくファンも現れるということです。

なぜ、ファンの増加が逆に、昔ながらのファン離れを招くのか?

それは「初期のコアファンはイノベーター型のユーザーである」からです。


つまり、マイナー時代から応援し続けてきた彼らにとって、

メジャーになりつつあるこの商品やサービスは、

魅力的に映らなくなる可能性があるのです。


以前書いた「露出を控える時期」というのはこの時期に来ます。
http://d.hatena.ne.jp/kagiroi-nishiura/20100427/1273151283


新たなファンを作り、コアファンに育てていくためにも

「初期のコアファン」を易々と手放すわけにはいきません


今回は、昨日行われた「AKB48選抜総選挙」を例に見てみます。

AKB48では「推しメン」の存在や「選抜総選挙」というシステムがあります。

「推しメン」とは一推しメンバーの事で、総勢100名を超えるメンバーの中から

ファンがそれぞれ好みで選びます。

普通のアイドルでもいわゆる「お気に入り」のメンバーはいますが、

AKB48では、番組、ブログ、雑誌などメディアを通して

「推しメンは誰ですか?」と意識させ、

明確に「推しメン」を選択するということを煽っていきます。

この最も顕著な例が「AKB48選抜総選挙」というシステムです。

AKB48では新曲発売時に、選抜されたメンバーだけがTV露出や、

Musicクリップへの出演を許されます。


この「選抜入りを果たす」ということが、

メンバーとそのファンにとって非常に重要な意味を待つわけですが、

事務所の意向やスタッフ側の狙いもあり、

人気はあってもなかなか選抜に選んでもらえないメンバーもいます。

その選抜メンバーを、純粋に「ユーザーのファン投票で選ぼう!」というのが

選抜総選挙」というシステムです。


この「推しメン」と「選抜総選挙」がある限り、

初期のコアファンはAKB48ファンである事から抜けられないのです。

ファンとしては

自分の「推しメン」が選抜に選ばれるように応援してあげなきゃ!という気になるし、

仮に自分の「推しメン」が人気ありすぎで「推しがいがないなぁ」と感じれば、

「推し変」をして、他のマイナーなメンバーを応援してあげるという

「推しの無限連鎖」にはまるのです。


ちなみに選抜総選挙に投票する為には、1票につきCDを1枚購入し、

投票シリアルナンバーをゲットしなければなりません。
(ファンクラブ会員枠など、いくつか別パターンもあります)

こうしてファン達は、またCD複数枚購入の理由ができ、

各種ランキングの上位ランクイン戦略に、一役買ってくれるのです。

AKB48は「AKB48」以外にも、

名古屋の栄で活動する「SKE48」、20歳以上限定の「SDN48」、

さらには勉強中の「AKB研究生」と、メジャーになった今も、

「マイナー感」が残るよう仕掛けをしています


ちなみに、昨日の選抜総選挙では、

昨年のNO.1「前田敦子」さんをNO.2 「大島優子」さんが抜きさり、

今年の順位が逆転するという衝撃的な事件が起こりました。


2位発表時の、会場のどよめきがすさまじく、正直震えました。

大島さんのファンが「1位を取らせてあげたい!」と、

この1年間応援し続け、投票した結果でしょう。

今回、惜しくも2位という結果に終わった前田さんのコメント時にも、ファンから

「オレの1位はあっちゃんだー!」と熱いシャウトが送られ、

「来年も総選挙があるなら、

前田さんのファンはすごい勢いで投票しまくるのだろうな・・・」

と思わせました。

もちろん、今回見事NO.1を獲得した大島さんのファンも、

2冠目指して熱い応援を繰り広げると思います。


この「オレ達で応援しよう!」「オレ達で育てていこう!」という

心理効果を生み出す「仕掛け」は、AKB48が始めて開発したわけではなく、

例えば祇園の舞妓さんも同じように

「お客様がお金を使い、育てる」仕掛けを採用しています。

この仕掛けを、昔から行っていたからこそ、京都の舞妓さん文化は、

どんな不況時にも衰える事なく、現存しています。



このように初期のコアファンを逃がさないよう、

イノベーターの大好物「マイナー感」を残す仕掛けで

「ずっと育てていく」気持ちになってもらうことが、大切です。

ファンを獲得するのは商品でもスタッフでもなく、コンテクスト

「ファンはファンに育ててもらおう。我々の仕事はその環境づくり」



先週、

「どうやって、コアファンを増やしていくのか?」

という課題に対し、

コミュニティの成熟度に合わせて、2つの方法をご紹介しました。


「コアファンを連れてくる方法」と、
「普通のファンをコアファンに育てる方法」です。


今回は「普通のファンをコアファンに育てる方法」について書いてみます。



すでに出来上がっているマーケットから、新規の自分たちのマーケットへ、

コアファンを連れてくることに成功し、

彼らの囲い込みに成功したら、

次は裾野を広げる段階です。



この段階ではコミュニティがオタク・マニアユーザーたちによって、

しっかりとした基盤づくりがされているので、彼らの組織力をうまく使い

各種ランキングの上位ランクインを狙ったり(4:8の法則参照http://d.hatena.ne.jp/kagiroi-nishiura/20100512/1273630162

なんらかのサイトでニュースとして扱われるなど、露出を増やす段階です。



露出が増えれば「オタクではない層」の目にも商品の情報が届くようになります。

そうなるとみんなが噂を始めます


「ねえ、最近○○って流行ってるの?」




そこでコアファンの登場です!

基本的にコアファンの方々は「教えたがり」なので

「それはね・・・」と、丁寧にいろんな角度から、

商品やサービスの魅力について語ってくれます。



そこで興味の湧いた何名かの人たちがファンになります。

さらにファンの中にはその後もコアファンのレクチャーを受け続け

「新たなコアファン」となる人たちがでてきます。

仕掛け人としては、一番楽しい時期です。



ここでファン達によって語られるものは、情報とコンテクスト(背景)です。

情報はいうなれば、スペックで、コンテクストはトリビアや裏話です。


AKB48のプロデューサーは秋元康さんで・・・
次のCDはメジャー何枚目で・・・
ランキング何週連続1位で・・・
AKB48は劇場で公演を行うタイプのアイドルで・・・


というような、ネットで検索すれば、誰でもすぐわかるようなネタが情報です。

これに対し、コンテクストは情報の裏話です。



秋元康さんは最初、AKB48という企画に対し、自分の名前は出したくなかったけれど、

それだとメンバー募集時に人が集まらないという理由で、仕方なく名前を出した。

「秋元さん、最近秋葉原でAKBっていうアイドルが流行ってるんです、知ってます?」

「それ、オレがプロデュースしてるんだよ(笑)」

というやりとりを本当はしたかった。とか。




公演用の劇場を探し回ったが、なかなかいい物件が見つからず、

ようやく見つけた「秋葉原ドンキホーテ」もフロアにある柱2本が邪魔で、

完璧な物件とは言えなかった。

しかし、この邪魔な柱が「どこに座れば、お気に入りのあの子を一番良く見られるのか?」

というファン同士の情報交換を促進した。

そして、AKB48の公式ファンクラブ名は「柱の会」となった。など。



というような、ちょっとした専門誌や、マニアックなブログから広い集めるような、

つい「へぇ〜」と言ってしまう商品の背景情報がコンテクストです。



どちらがクチコミとして、強い力を持っているかは明確です。

情報提供側は「この商品の面白いコンテクストは何か?」を意識して、

マスコミやソーシャルメディアに情報を発信しなければなりません。



このコンテクストが、マスコミが最も好きなネタの一つであり、

コンテクストに含まれる物語に、ユーザーは魅了され、ファンになっていくのです。

このように


「ファンをコアファンに育てる為には、

ファンとマスコミが大好きな、コンテクストを意識して発信すること」

が重要です。

ただがんばる「だけ」では、コアファンには届かない

【コアファンはまず「連れてくる」事から始める】



さて前回書いた2:8ならぬ「4:8」のコミュニティ作りをみていると

重要なのは「コアファンをいかに増やすことができるか」だと気付きます。



AKB48のウィークリーチャートランク入りも、

複数購入で初速を後押ししてくれる

「コアファン層」が一定数以上、存在するからです。



ではどうやって、コアファンを増やしていくのでしょうか?

これには大きく分けて2つの方法があります。

「コアファンを連れてくる方法」と、

「普通のファンをコアファンに育てる方法」です。


これはコミュニティの成長段階にあわせて使い分けます。



商品・サービスの導入期〜成長期初期までの間は、

主に「コアファンを連れてくる」方法をとります。


アイドルに限らず、あらゆるジャンルに

「オタク、マニア」と呼ばれる人たちがいます。


導入期〜成長期初期は彼らにいかに的確にリーチし、

コミュニティの組織基盤を固められるかにかかってきます。


オタクやマニアはアンテナの感度が異常に高く、

独自のネットワークや人脈でつながっているので、

露出の場所やタイミングを間違わなければ、

本当に小さな露出でも情報をキャッチしてくれます。


重要なのは彼らが「おもしろい」と反応するかどうかです。

彼らが「おもしろい」と思ってくれれば、口コミが生まれます。

その口コミはオタク・マニアのネットワークの中で広がりますので、

瞬く間に一定数のターゲットに情報が伝わります


一口にオタク・マニアと言っても、

商品についてうんちくを垂れたいタイプもいれば、

いつでも持ち歩いて自慢したいタイプ、

商品開発の感動する物語に反応するタイプ、

機能面に惹かれるタイプ、

デザインにこだわりがあるタイプなど、

商品特性と、ターゲットの属性によって千差万別です。


重要なのは、自分たちの商品やサービスのオタク、マニアが「どんな人たち」で、

「どこにいて、どのような情報を、どのタイミングで出せば食いついてもらえるか」

を検証することです。


ここで一つ、具体的な検証方法についてご紹介いたします。

それは「mixiのコミュニティの管理人さんインタビュー」です。

詳しくはこちらhttp://d.hatena.ne.jp/kagiroi-nishiura/20100317/1268839776


彼らは純粋にそのジャンル、商品のファンでありながら、「管理人」でもある為

「どんな人がメンバーに加入しているか」

「どんなトピックが立ちやすいか(興味の方向性)」など

意外と緻密なターゲット分析ができています。


もちろん「管理人」の中には「放置プレイ派」もいますので、

目安としてはコミュニティ規模が5,000人以下、

もしくはトピック立ての権限が「管理人のみ」となっているコミュニティの

「管理人」さんを狙うのが、お勧めです。


仲良くなれば、好意的に協力してくださり、

自身が運営しているコミュニティの「口コミ」発生源になってくださる事もあります。


このように


「導入期〜成長期初期では、そのジャンルのオタク・マニアを分析し、

彼らにいかに的確にリーチし、コアファンにするかを考え、実行する」

事が重要です。

名前で仕事をさせていただける事

以前、出版社に勤めていた頃の話。


用事があって書店さんに電話をすると

「○○の西浦です、△△さんいらっしゃいますか?」

とお伝えします。

いわゆる超大手出版社だったこともあり、やっぱり通りは良かった。


最近「かぎろい出版マーケティングの西浦です」とお電話すると、

「すいません、もういちど御社のお名前を頂戴できますでしょうか?」

と、聞き返されます。



しょうがないよ、マイナーだし、一瞬よくわからない会社名だし。



その後、売り場に繋いでいただくと、

「西浦さんでしょ?お名前ですぐわかりましたよ」と

言って頂ける。



独立前に「会社の看板を外したら、相手にしてもらえない」と聞いていました。

実際、そういうケースもあります。


でも、書店の現場の方々は「西浦」の名前で接してくださいます。



こんな嬉しい事は、なかなか味わえないんじゃないかと、ふと思いました。



そして、名前が「佐藤」さんのように、

比較的多い苗字でなくて良かったと思いました(笑)

コミュニティを活性化させる新法則 「4:8の法則」

【コミュニティを活性化させる為には、○○特典というしかけが有効】

こんにちわ。

今日は、アイドルグループ「AKB48」が、

なぜCDを出すたびにオリコンウィークリーチャート1位になれるのか、

そのヒットの裏側をのぞいてみたいと思います!



いまや国民的アイドルグループとなったAKB48ですが、

彼女達のコミュニティ作りは秀逸です。


(AKB48に関する詳しい説明はhttp://ja.wikipedia.org/wiki/AKB48#cite_note-6で)


コミュニティ内のファンを活性化させ、

サイフのひもを弛めてもらうにはどうすればいいのか?

その手法をAKB48のCD販促戦略に見ていきます。


彼女たちのCDは発売と同時にオリコンウィークリーチャート1位!を獲得し、

飛ぶ鳥を落とす勢いで売れていきます。

「ファンがたくさんいるからでしょ?」という声が聞こえてきそうですね。

確かに全国に多数のファンの方がいらっしゃいます。



しかし、それ以上にキチンと「しかけ」を施しているのです。



たとえば5月発売ニューマキシシングル「ポニーテールとシュシュ」は

通常盤Type-A、通常盤Type-B、劇場盤

と3パターンが同時発売されます。

それぞれジャケットが別バージョンなのは当然、収録曲が1曲違っていたり、

生写真(中身はランダム)や、握手会などイベント参加特典が付いていたりと


「複数買い」の為の動機作り=「しかけ」が施されています。


しかも「劇場版」の購入は抽選なので、絶対欲しいファンは無条件で、複数購入します。

選抜総選挙など、他にもしかけはあるのですが、長くなるのでここでは割愛)



するとどうなるか?


通常のビジネスだと

2:8の法則と呼ばれるものが作用し、

一部のコアなファン(全ユーザーの中の上位2割くらい)が全体の8割の売上を占めるわけですが、


AKB48の場合、このコアファンがバージョン違いの3枚を「複数」購入することにより、

初速(発売1週間の売上)に爆発力が生まれ、

当然のように「オリコンウィークリーチャート」の1位に躍り出るわけです。



1位になれば音楽番組や、NEWSサイトでその事が取り上げられ、

そこまでコアではないファン(予約してまでは買わないレベル)が、

「あ、新曲出たんだ」とまた買いに行ってくれます。



「コミュニティの活性化を狙うなら、

そのうちの2割を占めるコアファンに、

どうやって火を点けて行くかを考える」

ことが重要ですね。


これを通常の2:8の法則の倍の力のある「4:8の法則」と勝手に名付けましょう。

AKB48だけに・・・


お後が宜しいようで(笑)